自立 と エアロスミス




































 『世界同時金融恐慌で、すっかり元気をなくしてしまった世界、
 そして日本の社会。
 しかし、再生の芽はあります。
 大事なことは、
 われわれひとりひとりが、自立することです。』
      (「知らないと恥をかく世界の大問題」 ジャーナリスト・池上 彰 著)


ここだけの話ですが、

私の、新年の目標は、「無責任な女になる」でした。

ところが、

一か月もたたないうちから、
打ち合わせでは、相手かまわず、
「もっと、責任をもってやってください!」だの
「そんな、無責任なことで、どーするっ!」と
短気を起こしては、目くじらを立てたり、中指を立てたり…。

こんなことでは、「無責任な女」失格です。

そんな中、
「アメリカン・アイドル シーズン10」の放送が始まりました。

審査員は、おなじみの、ランディ・ジャクソンに、
新・審査員として、
エアロスミスの、スティーブン・タイラー(!!!)と、
ジェニファー・ロペスが加わりました。

注目は、もちろん、スティーブン・タイラー。

これまで、超・辛口&的確コメントで、番組の核であった、
サイモン・コーウェルの代役として、選ばれたヒトですから、
本人的にも、番組的にも、「責任重大」な大役です。
視聴者も、オーデション受ける参加者ぐらい、キンチョーしちゃう。

結果、スティーブン・タイラーは、
サイモン並みの、的確なコメントで、懇切、丁寧にアドバイスをし、
さらに、サイモンと大きく違ったのは、「無責任」とも思える心の広さでした。

たまに出てくる、歌唱力はあるけど、性格がイタイ参加者に対し、

「わはははー、おまえ、へんなやっちゃな。合格。」
と、余裕と、貫禄と、「無責任」なノリで、合格させちゃうのです。

サイモンだったら「実力は認めるが、性格なおしてから、出直してこい!」
と、あっさり不合格にするところでしょう。

さすがの、ジェニファー・ロペスも、ランディ・ジャクソンも、
一瞬、「おいおい」という顔をしますが、すでに、
大喜びしているイタイ参加者と肩組んで、ノリノリで歌っちゃってるスティーブン・タイラーに、
だれも、なにも、言えない空気。

お茶の間の私たちも、「おいおい」と思いつつも、この
「無責任」さに、つられて、笑えてきます。

今シーズンは、だれが、優勝するかより、
スティーブン・タイラーが、何を言いだすかの方が、おもしろそうです。


今さら、説明するまでもありませんが、
エアロスミスは、一度は薬中で、地獄と、どん底を味わい、
リハビリして這い上がり、再びロック界に浮上し、
今なお、トップに、君臨しているロックバンドです。

私には、

「多少へんなヤツでも、いいんじゃないの?
だって、俺は、チャンスあげただけで、ここからは、本人次第だもん。
優勝したけりゃ、だれにも甘えず、テメーで、『自立』してゆけ。オレは、し~らない」

というカンジにみえてしかたありません。

冒頭に書いた、池上彰さんとスティーブン・タイラーが、
肩組んで、カラオケしてる姿まで、浮かんできちゃいました。

「無責任な女」を目標としている私としては、
スティーブン・タイラーの、「無責任」さを見習わねば。


余談ですが、
私がエアロスミスのライブに行った時、肝心なギタリストのジョー・ペリーが、
家族の病気かなんかで、来れませんでした。
ライブの始まる前に、通訳さんが「お詫び申し上げます」と舞台で謝っている時、
スティーブン・タイラーは、その通訳のおねーさんと肩組んで、
「わりぃ、わりぃ」という、手をふってましたが、
代打として、連れてきたのが、ジョー・サトリアーニ!でした。
当然、だれも文句言えません。

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