セカチュー と 「極東」


















「来年度から、学習指導要領が変わり、
小学校では、地球儀を使って、
授業が行われることになりました」

と、いうのが、ニュースになってましたが、

何も、高い地球儀買わんでも、こーゆー地図でいいじゃんよ。

「セカチュー」
という日本映画がありましたが、
日本は、中心ではなく、端っこの「極東」です。

日付変更線を基準にすれば、
東の端っこにある日本が、一番初めに朝が来るわけだから、
その順番で、国が並んでいれば、
「日本は夜になるころ、ヨーロッパは昼で、アメリカはまだ朝」と、
時差も計算もしやすい。

こーゆー地図を、
子どもの頃から見せておけば、
「日本って、こんなに小さくて、しかも、端っこだゼヨ」と
坂本龍馬くんも、増えてたろうに。


そして、

こーゆーグループを、
子どもの頃から見せておけば、
日本人のグラミー賞受賞者も、さらに増えるだろうに。

日・韓・フィリピンと、全員が、アジア系3世の4人組、
エレクトロニカ・Hiphopグループ、
『Far East Movement ファーイースト・ムーブメント(極東情勢)』

ラップは、日系のニシムラくん。

昨年、ビルボードNo.1、という、快挙を成し遂げています。
今や、「ガガさまも大絶賛!」で、MTVで、流れっぱなし。

このコたち、なにが、えらいかというと、
この、礼儀正しい、アジア人ぶりです。
     ↓
 http://www.youtube.com/watch?v=WYQpZIkNpq0

ワルでなんぼの、Hiphop界で、
「ワル」をウリにせず、自分たちのDNAで、
勝負しているところが、えらい。


日系の若者が、アジア系仲間で結託し、
「セカチュー」で活躍しているのを見ると、
実に、喜ばしい。

それなのに、端っこの日本では、

純・日本人のおやじたちが、同じ党の中で仲間割れし、
「ジコチュー」で政治しているのを見ると、
実に、なさけない。
しかも、「ワル」をウリにしちゃってるおやじもいる。


日本人が、「極東情勢」を知らないのは、
MTVを見ていないからではなく、
子どもの頃から見ている世界地図が、
日本中心だから、
いかんのではないだろうか??

銃 と ゴマ粒














先日、映画「ソーシャルネットワーク」を観て、
これまで、なんとも思っていなかった(むしろ苦手だった)
デビッド・フィンチャー監督の、ありとあらゆる意味での、
「得も言われぬ底知れぬ力」に、
すっかり感服していたところ、

そのFacebookで、集まった人々が、エジプトを革命しちゃった。

「ソーシャルネットワーク」の中で、
「ボスニアには、道路はないけど、Facebookはあるのね」
というセリフがありました。

その一言は、
ありとあらゆる意味に受け取られ、

「希望」も「絶望」も、
「自由」も「不自由」も、
「つながり」も「無縁」も、
「過去」も「未来」も、
「平和」も「陰謀」も、
全部、含まれていると思いました。
(そこまで思わせたフィンチャー監督がすごい)


「得も言われぬ底力」は、映画だけでなく、
現実そのままのテレビの映像にも、現れていました。

デモのはじめの方の、
ラクダ乗りまわし、わーわー言いながら銃を振り回して、
デモ隊を追っ払う、軍隊の映像よりも、

ムバラク大統領辞任する直前に、
あの大きな広場に、ゴマ粒ぐらいの大きさの人たちが、
じりじり、じりじり、増えていく様子をとらえた、
CNNのフカンの定点カメラの映像の方が、よっぽど迫力があった。
ふと気がつくと、たかが定点カメラの長回しFIXを、2時間も観てました。


世の中を動かすのは、
「武器より、ソーシャルネットワーク」

人の心を動かす画は、
「銃のアップより、ゴマ粒のロング」

世界が変わると、ついでにカメラの画角も変えないかん、
と、思うエジプト革命でした。


また、中東のイスラム圏の人たちのエリートって、
(エジプトはアフリカだけど)
日本人みたいに、平和ボケしたところで育ってないから、
すんんんごいアタマ良さそうに見えるし、
すんごい遠い国のように思ってましたが、

日本で最初の、
イスラム教寺院・モスクが建てられた場所は、
なんと、名古屋市です。(今もあります)

ロングの画にも、ゴマ粒ぐらいのつながりあり。

自立 と エアロスミス




































 『世界同時金融恐慌で、すっかり元気をなくしてしまった世界、
 そして日本の社会。
 しかし、再生の芽はあります。
 大事なことは、
 われわれひとりひとりが、自立することです。』
      (「知らないと恥をかく世界の大問題」 ジャーナリスト・池上 彰 著)


ここだけの話ですが、

私の、新年の目標は、「無責任な女になる」でした。

ところが、

一か月もたたないうちから、
打ち合わせでは、相手かまわず、
「もっと、責任をもってやってください!」だの
「そんな、無責任なことで、どーするっ!」と
短気を起こしては、目くじらを立てたり、中指を立てたり…。

こんなことでは、「無責任な女」失格です。

そんな中、
「アメリカン・アイドル シーズン10」の放送が始まりました。

審査員は、おなじみの、ランディ・ジャクソンに、
新・審査員として、
エアロスミスの、スティーブン・タイラー(!!!)と、
ジェニファー・ロペスが加わりました。

注目は、もちろん、スティーブン・タイラー。

これまで、超・辛口&的確コメントで、番組の核であった、
サイモン・コーウェルの代役として、選ばれたヒトですから、
本人的にも、番組的にも、「責任重大」な大役です。
視聴者も、オーデション受ける参加者ぐらい、キンチョーしちゃう。

結果、スティーブン・タイラーは、
サイモン並みの、的確なコメントで、懇切、丁寧にアドバイスをし、
さらに、サイモンと大きく違ったのは、「無責任」とも思える心の広さでした。

たまに出てくる、歌唱力はあるけど、性格がイタイ参加者に対し、

「わはははー、おまえ、へんなやっちゃな。合格。」
と、余裕と、貫禄と、「無責任」なノリで、合格させちゃうのです。

サイモンだったら「実力は認めるが、性格なおしてから、出直してこい!」
と、あっさり不合格にするところでしょう。

さすがの、ジェニファー・ロペスも、ランディ・ジャクソンも、
一瞬、「おいおい」という顔をしますが、すでに、
大喜びしているイタイ参加者と肩組んで、ノリノリで歌っちゃってるスティーブン・タイラーに、
だれも、なにも、言えない空気。

お茶の間の私たちも、「おいおい」と思いつつも、この
「無責任」さに、つられて、笑えてきます。

今シーズンは、だれが、優勝するかより、
スティーブン・タイラーが、何を言いだすかの方が、おもしろそうです。


今さら、説明するまでもありませんが、
エアロスミスは、一度は薬中で、地獄と、どん底を味わい、
リハビリして這い上がり、再びロック界に浮上し、
今なお、トップに、君臨しているロックバンドです。

私には、

「多少へんなヤツでも、いいんじゃないの?
だって、俺は、チャンスあげただけで、ここからは、本人次第だもん。
優勝したけりゃ、だれにも甘えず、テメーで、『自立』してゆけ。オレは、し~らない」

というカンジにみえてしかたありません。

冒頭に書いた、池上彰さんとスティーブン・タイラーが、
肩組んで、カラオケしてる姿まで、浮かんできちゃいました。

「無責任な女」を目標としている私としては、
スティーブン・タイラーの、「無責任」さを見習わねば。


余談ですが、
私がエアロスミスのライブに行った時、肝心なギタリストのジョー・ペリーが、
家族の病気かなんかで、来れませんでした。
ライブの始まる前に、通訳さんが「お詫び申し上げます」と舞台で謝っている時、
スティーブン・タイラーは、その通訳のおねーさんと肩組んで、
「わりぃ、わりぃ」という、手をふってましたが、
代打として、連れてきたのが、ジョー・サトリアーニ!でした。
当然、だれも文句言えません。