歯医者 と お花見
























このホームビデオの映像を見たとたん、
仕事をするのが、むなしくなりました。

"David After Dentist 「デヴィッド・アフター・デンティス」
(歯医者帰りのデヴィッドくん)です。

http://www.youtube.com/watch?v=txqiwrbYGrs

歯医者さんで、治療を終えたわが子のようすを、
お母さんに見せようと、
お父さんが、ホームビデオで撮ったもの。

デヴィッドくん 「すご~くいい気分」 
         「これって現実~?!」
         「おと~さ~ん、目が4つあるよ~」

ご覧の通り、歯医者でうたれた、麻酔がぬけず、
デヴィッドくん、へろへろで、ゴキゲン。
たしかに、笑えます。

このようすを、親戚にも見せようと、youtubeにアップしたところ、
アクセス数が、どかんと増え、
昨年の、「スーザン・ボイルさん」を抜いたそうです。


デヴィッドくんTシャツが売りだされ、(さすがアメリカ…)、
ラジオや、テレビの出演依頼が殺到し、
出演料と、youtubeの広告費が、何千万円と入り、
お父さん、仕事辞めちゃったそうです…。


「あーくやしいっ。
 こんなもんで儲かるんだったら、いっくらでも作ってやるっ。
 こんな、へろへろゴキゲン映像、いっくらでも、撮れるやんかっ。
 "庄之助くん・アフター・新年会"
 "庄之助くん・アフター・忘年会"
 "庄之助くん・アフター・打ち上げ"
 シリーズで作って、BOXで売ってやる~~~っ」

と、うちで、暴れていたら、

「…そうやってね、ねらって撮ったモンは、だめなのっ。」
と、庄之助くん本人に、言われました。

それでも、

予算が低迷する中、よなよな、ギャラを時給に換算しては、
むなしくなってくる昨今、映像業としては、あきらめきれないわ。

もうすぐ、お花見シーズン。

とりあえず、カメラを持って、よなよな、だんなの帰りを
待ってみたい思います。

オリアンティ と 宮川左近ショウ








きょうび、
「ギターが上手な男子」など、
モテるどころか、ただの「おたく」扱いされているというのに、

気がついたら、「ギターが上手な女子」
オリアンティちゃんのミュージックビデオが、
チャートを上昇していました。


…しかし、こんなにも上手なのに、
いまひとつ、グッとこないのは、なぜかしら??


ヴァン・ヘイレンと、
師匠のスティーヴ・ヴァイと、
サンタナなんかを、足して割ったような、カンジなのに。


「美しい顔立ち」+「ばかテクギター」を備えた彼女に、
美女病の私なら、とっくに鳥肌が立っているはずなのに。


ビデオのディレクターの、演出が悪いのだろうか??


と、思っていたら、うちのダンナが


「だって、このコ、"宮川左近ショウ" が、まったく出てないもん。
 ヴァン・ヘイレンなんか、丸出しだった。」
と、言うのです。


うちのダンナが、もっとも尊敬している芸人さんは、
宮川左近ショウの、「ばかテク三味線」の暁照夫師匠。


三味線を弾きまくったあと、


「あ~、もう、わて、なんでこんな、うまいんやろっ?!」


と言う、キメセリフでおなじみの、あの方です。




うちのダンナの、この、ワケのワカラン評論を解説しますと、
オリアンティちゃんには、


「あ~、もう、わて、なんでこんな、うまいんやろっ?!」


という、良い意味での"自己顕示欲"
が足りないというのです。


たとえ、彼女が、ヴァン・ヘイレンや、スティーヴ・ヴァイと、
同等の技術力がある名ギタリストであったとしても、


「あ~、もう、わて、なんでこんなうまいんやろっ?!」


という気持ちがないと、見ているヒトを、説得できない。
…ということ、らしい。


うちのダンナにとって、プロたるものの基準は、
「宮川左近ショウであるか、否か」、
…らしい。




かつて、私が、会社勤めだった時、
ヴァン・ヘイレンのビデオを観ながら、先輩が私に言いました。


「ほら、ヴァン・ヘイレンを見てみろ。
 仕事だってのに、何がそんなに楽しいんじゃっ、てぐらい、
 にこにこにこにこ、楽しそうに、ギター弾いてる。
 こんなに、楽しそうにされてちゃ、だれも、文句がつけられない。
 こいつを見習って、仕事しろよ」


つまり、他人に、「いいなぁ、楽しそうで」
と、思われるような仕事の態度は、
おのずと「できるヒト」に見えて、
はては、「お客様を安心させ、満足させる」というのが、先輩の理論でした。






当時、ヴァン・ヘイレンも、
「あ~、もう、わて、なんでこんなうまいんやろっ?!」
と、つぶやいていたのでしょうか。英語で。


とはいえ、
「芸術は、技術の上にしか、成立しない。」


わけですから、

まずは、なにより、勉強と、経験を重ね、
基本的な技術があるのは「当たり前」であってこそでないと、
「宮川左近ショウ」の基準は、クリアできません。






オリアンティちゃんと、師匠のスティーヴ・ヴァイが、一緒に
ギター共演しているビデオを見つけました。


「あ~、もう、わて、なんでこんなうまいんやろっ!?」
が、あるか、ないか、の差が、顕著に表れてます。

http://www.youtube.com/watch?v=0ScZw-uokNg&NR=1



…しかし、どこの業界も、

おやじたちの方が、圧倒的に元気だわ。
突き飛ばさんでもええやろ、大人げないっ。

オリアンティちゃん、まだ23歳。



宮川左近ショウを、身につけ、
スティーブ・ヴァイを超えてください。

霊とRay





 ジェイミー・フォックス                   レイ・チャールズ



これまでに、ホラー映画でもないのに 、

 「ぎゃあ~~~、やめてぇ~、怖い~っ、気味悪い~っ」



と、始終、ぎゃあぎゃあと、叫びながら観た映画が2本あります。






1本目は、オリバー・ストーン監督の「ドアーズ」。




タイトルそのまんま、伝説のロックバンド「ドアーズ」と、
カリスマヴォーカル、ジム・モリソンの生涯を描いたものですが、
ヴァル・キルマー演じるジム・モリソンが、
顔も、歌声も(吹き替えなしで本人が歌った!)、しぐさも、何もかもが、
あまりにもそっくりで、
「ジム・モリソンの霊がのりうつっている」としか、思えませんでした。



当然、映画のデキよりも、「のりうつりぶり」の方が、話題になり、
オリバー・ストーン監督、ちょっとお気の毒だった。


それからというもの、今や、メタボになったヴァル・キルマーが、刑事役をやっても、
ジム・モリソンにしか、見えません。





もう、1本は、記憶に新しい、レイ・チャールズの生涯を描いた「Ray」。



レイ・チャールズを演じた、ジェイミー・フォックスは、
頭の先から、爪の先まで、本人になりきった素晴らしい演技で、
黒人俳優で、3人めのアカデミー主演男優賞を受賞しました。
(2人めは、もちろん、デンゼル・ワシントン)



何がそっくりって、横揺れの歩き方や歌い方、豪快な笑顔はもちろん、
ピアノの弾き方が、どう見たって、
「レイ・チャールズの霊がのりうつっている」としか、思えません。

しかも、この映画の撮影中に、レイ・チャールズがお亡くなりになったので、
もう、絶対、間違いない。何カットかは、本人だ。






そして、最近、またもや、

「ぎゃあ~~~、やめてぇ~、また出た~っ気味悪い~っ」

と、耳までふさいでしまうことがありました。





We are the World 25 for Haiti のミュージックビデオです。
                                                 ↓


                       http://www.youtube.com/watch?v=Glny4jSciVI


25年前のWe are the world と同じパートで、
レイ・チャールズの声が、先行して入ってきたので、

「おお、これは、マイケル・ジャクソン同様、亡きレイチャールズの映像がくるな?」

と、構えて観ていたら、出てきたのは、横揺れしながら歌う、
ジェイミー・フォックスでした。




横揺れしながら、レイ・チャールズのパートを歌い終わったあと、
照れくさそうに、隣にいるジェニファー・ハドソンに、
「Ray is here. (レイも、ここにいるよ。)」
と、言ったのが、聞こえましたか?!







「それみろっっ、やっぱり、そこにいたのかっ。
何回観てもそっくりすぎて、まじで、気味悪い~っっっ」

  




ついでに、わが社の名誉社長、ワイクリフ・ジョンのソロのパート、
「あいやいやいあああ~」という
ハイチ節も、いささか、キモいですが…。




おかげで、「激! 極虎一家」みたいな、ヒップホップ御一行さまが、
かわいく、微笑ましくみえるやないの。うちの社長、はしゃいでるし。
(よく考えると、このパートこそ、夢の共演)





人間の感覚って、「本物にそっくりすぎる」と、
「驚異」を通り越し、「恐怖」を覚えるのね。






ギター女子の、オリアンティちゃん、
「ビート・イット」のソロは、
お上手とはいえど、まだ、恐怖を覚えるほど、ヴァン・ヘイレンにそっくり
ではないので、「驚異」でとどまってますが、(まだヴァン・ヘイレン生きてるし)

「恐怖」は、彼女のミュージックビデオの中。





部屋のセットの中には、
マイケル・ジャクソンといっしょに、
ジミヘンやら、
ブラックサバスやら、
死んじゃったギタリストたちのポスターが、
ズラリと張られてありました。





あの、驚異的なギターは、
あの中のだれかが、のりうつっているに違いない。