オリアンティ と 宮川左近ショウ








きょうび、
「ギターが上手な男子」など、
モテるどころか、ただの「おたく」扱いされているというのに、

気がついたら、「ギターが上手な女子」
オリアンティちゃんのミュージックビデオが、
チャートを上昇していました。


…しかし、こんなにも上手なのに、
いまひとつ、グッとこないのは、なぜかしら??


ヴァン・ヘイレンと、
師匠のスティーヴ・ヴァイと、
サンタナなんかを、足して割ったような、カンジなのに。


「美しい顔立ち」+「ばかテクギター」を備えた彼女に、
美女病の私なら、とっくに鳥肌が立っているはずなのに。


ビデオのディレクターの、演出が悪いのだろうか??


と、思っていたら、うちのダンナが


「だって、このコ、"宮川左近ショウ" が、まったく出てないもん。
 ヴァン・ヘイレンなんか、丸出しだった。」
と、言うのです。


うちのダンナが、もっとも尊敬している芸人さんは、
宮川左近ショウの、「ばかテク三味線」の暁照夫師匠。


三味線を弾きまくったあと、


「あ~、もう、わて、なんでこんな、うまいんやろっ?!」


と言う、キメセリフでおなじみの、あの方です。




うちのダンナの、この、ワケのワカラン評論を解説しますと、
オリアンティちゃんには、


「あ~、もう、わて、なんでこんな、うまいんやろっ?!」


という、良い意味での"自己顕示欲"
が足りないというのです。


たとえ、彼女が、ヴァン・ヘイレンや、スティーヴ・ヴァイと、
同等の技術力がある名ギタリストであったとしても、


「あ~、もう、わて、なんでこんなうまいんやろっ?!」


という気持ちがないと、見ているヒトを、説得できない。
…ということ、らしい。


うちのダンナにとって、プロたるものの基準は、
「宮川左近ショウであるか、否か」、
…らしい。




かつて、私が、会社勤めだった時、
ヴァン・ヘイレンのビデオを観ながら、先輩が私に言いました。


「ほら、ヴァン・ヘイレンを見てみろ。
 仕事だってのに、何がそんなに楽しいんじゃっ、てぐらい、
 にこにこにこにこ、楽しそうに、ギター弾いてる。
 こんなに、楽しそうにされてちゃ、だれも、文句がつけられない。
 こいつを見習って、仕事しろよ」


つまり、他人に、「いいなぁ、楽しそうで」
と、思われるような仕事の態度は、
おのずと「できるヒト」に見えて、
はては、「お客様を安心させ、満足させる」というのが、先輩の理論でした。






当時、ヴァン・ヘイレンも、
「あ~、もう、わて、なんでこんなうまいんやろっ?!」
と、つぶやいていたのでしょうか。英語で。


とはいえ、
「芸術は、技術の上にしか、成立しない。」


わけですから、

まずは、なにより、勉強と、経験を重ね、
基本的な技術があるのは「当たり前」であってこそでないと、
「宮川左近ショウ」の基準は、クリアできません。






オリアンティちゃんと、師匠のスティーヴ・ヴァイが、一緒に
ギター共演しているビデオを見つけました。


「あ~、もう、わて、なんでこんなうまいんやろっ!?」
が、あるか、ないか、の差が、顕著に表れてます。

http://www.youtube.com/watch?v=0ScZw-uokNg&NR=1



…しかし、どこの業界も、

おやじたちの方が、圧倒的に元気だわ。
突き飛ばさんでもええやろ、大人げないっ。

オリアンティちゃん、まだ23歳。



宮川左近ショウを、身につけ、
スティーブ・ヴァイを超えてください。

2 件のコメント:

  1. おもしろくて納得感のある記事でした。プロとは、そういうものなんですね。楽しませて頂きました。ありがとうございます。

    おぢさん@サウジアラビア

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  2. サウジアラビアからありがとうございます!
    そちらで人気のミュージシャンを、教えてください。アラビアンロック、ぜひ聴いてみたいです。

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