デンゼル・ワシントン と 巨匠日系カメラマン





「私の夢は、Denzel Washington(デンゼル・ワシントン) の腕の中で、死ぬことなの。

犯人と銃撃戦の最中、

Denzel をかばって、彼の前に飛び出した私が、

犯人に撃たれちゃうの。

そんで、Denzelは、私を抱きかかえて、涙ぐみながら、"I love you baby"と言い、

私は" I love you, too"と言って、息絶えるの。」



と、某録音スタジオのMAクンに話したところ、

「…ばかなヒトだなと思ってましたが、本当に、ばかだったんですね」

と言われました。





なんと言われようと、"デンゼル・ワシントン命" 私が、

8月に、"Subway 123"のプロモーションのために、

来日していらっしゃったことを、

ぜーーんっぜんっ、知らなかったコトは、そうとう、ばかでした。

一生の不覚。



慌てて、調べたところ、9年ぶりの来日で、

朝のワイドショーまで、ご出演され、

なんと、東京都営地下鉄の1日車掌さんまで、おやりになったそうです。


日本語で、「ハッシャシマ~ス」と構内アナウンスまでおやりになった時、

乗客のみなさんは「だれ、これ??」という反応だったそうですが、


もしも、名古屋の鶴舞線で、

「ハクセンノ、ウチガワデ、オマチクダサイ」

いうアナウンスをおやりになったら、

私は、「ハク…」ぐらいで、

「この声は、デンゼル!!!」と気づき、

改札を飛び越え、駅員室に乗り込んだに違いありません。



プロモーションのご挨拶のようすは、こちら。




ワイドショーにご出演のようすは、こちら。


鼻血が出そうです。




Denzel Washungton のご出演になった、

数々の映画についてや、すばらしい演技、偉業は、今さら語ることもないので、

割愛させていただきますが、

ずっと気になっていたことを、書きます。



Denzel Washingtonは、

スパイク・リー監督、リドリー・スコット監督、

トニー・スコット監督、ジョナサン・デミ監督などなど、

一流監督の映画に、何度も何度も、ご出演されています。


個人的には、やはり、スパイク・リー監督の「演出」が、

Denzelの「演技力」を、最大限に引き出しているように思いますが、


「映像」で、引き出しているのは、Tak Fujimoto(タク・フジモト)カメラマンだと思います。



Tak Fujimotoさんは、ハリウッドで活躍されている、

日系カメラマンで、

私の最も尊敬する映画カメラマンです。



フジモトカメラマンの手がけられた、一番有名な作品は、

「羊たちの沈黙 (The Silence of the Lambs)」ですが、



Denzel 出演の映画は、

「フィラデルフィア (Philadelphia) 」と

「クライシス・オブ・アメリカ (The Manchurian Candidate)」です。



ご本人は、アメリカ生まれのアメリカ育ちで、

日本語は、しゃべれないそうですが、

日本人のDNAなのか、はたまた、

ご本人が意識されていることなのかわかりませんが、

「日本映画」が思い起こされる構図が随所にうかがえるのです。



特に、俳優さんが、カメラ目線で演技する、

あのクローズアップの構図は、「小津映画?」と思ったのは、私だけ?


あの、「どアップ」に耐えられる演技力を持つ俳優さんを、

選んで、そうしていらっしゃるのかしら?


また、俳優さんも、あんなに「どアップ」にされた日にゃ、

一秒も気が抜けず、
シワひとつ、鼻の穴ひとつですらも、演技せざるを得なくなり、
相乗効果で、映画に迫力がでるんかしら?


「フィラデルフィア」の、Denzel、トム・ハンクスの白熱した演技は、もちろん、

アントニオ・バンデラスの、彫刻のような美しい顔だちに、息をのんでしまったのも、

この構図の力ならでは。

(プラス、私が、イヤラシイ目で見ていたからです。)



我が家の「俳優」の話によると、カメラをじーーーっと見たまま、
演技するほど、難しく、イヤなことはないそうです。



また、Fujimotoカメラマンの「空気を映し出す照明」で

高く評価されていらっしゃいますが、

人種の違う俳優さんの、肌の色、髪の色、目の色を、

より美しく、力強く見せる、照明の美しさは、

アメリカ人のカメラマンしかできないのかもしれません。



「クライシス・オブ・アメリカ」で、気を失ったDenzelが、

逆さまのアップで撮られていましたが、

あの息をのむような、美しい首筋は、構図と、照明の力ならでは。

(プラス、わたしが、イヤラシイ目で、見ていたからですが。)


Fujimotoカメラマンは、

片方が日本人の目で、片方がアメリカ人の目を

お持ちなのではないでしょうか。


うらやましい。


私は、Denzelを見る時は、まちがいなく

両方とも、ただのイヤラシイ目です。





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