続・ワイクリフ・ジョン と ドラえもん





なんでも救うボノさまと、ハイチを救う元・Fugees ワイクリフ・ジョン






仕事だけでなく、何をするにおいても、
「目的意識」と「合理性」さえあれば、
たいていのことは、うまくいく、と思っています。


ハイチ救済特別チャリティ番組
"Hope for Haiti Now"は、その良い例のひとつです。


もっとも、911のテロのチャリティ番組も、
ハリケーンカトリーナのチャリティ番組も、
同じ書式でやってましたが、
番組の構成は、


1.俳優さんが、募金を呼びかけるスピーチと、次のミュージシャンを紹介(30秒~1分)
   ↓
2.ミュージシャンが一曲歌う
   ↓
3.ハイチからの中継(1~2分)
   ↓
4.俳優さんたちが寄付の電話を受けているようす(30秒~1分)



これを、2時間ぶっ通しでくり返すという、明快さと、
俳優さんたちの出る順番を、たくみに計算した構成に、
世界中のみんながテレビにくぎづけになり、集まった寄付金は…!

そのうち発表されると思いますが、ワイクリフ・ジョンひとりだけで、
すでに1億円集めているので、そうとう集まりそうです。

この番組の構成で、問題があるとすれば、トイレに行くスキがない、ということぐらいです。
(CMないから)



24時間も、27時間もOAせんでも、マラソンなんかせんでも、
チャリティという「目的」をはっきり持ち、「合理的」に、ちゃちゃっとやれば、
2時間で、じゅうぶん。


「出演するセレブも、寄付金も、ぱっと集まり、番組はさっと終わる」
アメリカのチャリティ番組を見るたび、
阪神大震災の時の、イライラが、思い出されます。

「石原軍団が被災地にかけつけ、おにぎり配った」ということが報道されても、
それが、寄付金を増やすことに、直接つながるとは思えず、
AC公共広告機構が、「この水を自由に使ってください」というTVCMを流してましたが、
電気もきてない現地で、被災者の方がCMなんか見るとは思えず、

日本は、こーゆー、まわりくどーい、
遠まわし的で、ちっとも届かないことばかり、
だらだらだらだらだらだら、と見せて、
なんで、さっとさと、本題に入らないのかしら?



これは、番組ばかりではありません。
VPの構成も、こーゆー、だらだらだらが、好まれるようです。


          ↓


タイトルに入るまでの、オープニングがやたら長く、


本題に入ったと思ったら、「弊社では…」とへりくだりつつ、


さしてたいしたコトない手前みそを「…実現しました」が延々とつづき、


エンディングでは、「常にお客様を最優先に考え…」といいつつ、


このだらだらしたビデオを見せられるお客さんのつらさを、まったく考えていない


約10分の企業VPのビデオ。







だれに見せたいのかという、「目的」を考えて、
「合理的」に説明すりゃ、5分で済むのに。


話は戻りますが、


"Hope for Haiti Now"での、大トリは、
デンゼル・ワシントンのスピーチと、
Fugeesのワイクリフ・ジョンの歌う「ハイチの民謡」で2時間かっきりで終わりました。


ワイクリフ・ジョンは、Fugeesのヒット曲など歌わず、
世界を救うボノは、真ん中あたりで、ボブ・マーリィーを歌い、
マドンナは、ゴスペルの合唱団といっしょに歌い、
名前と曲名のスーパーは、いっさい出ず、寄付受付の電話番号のみ、
スピルバーグ監督が電話番をし、
オープニングは、白人のジョージ・クルーニーで、
エンディングのしめは、(ハイチだから)黒人のデンゼル・ワシントン。


これこそ、
「目的意識」と「合理性」を持った、番組構成。


よし!このさい、国際電話で、募金しよう!
と、思いましたが、


まかりまちがって、スピルバーグ監督が、電話に出ちゃったら、
いや~ん、デンゼルが電話に出ちゃったら…

と、ハイチ募金という「目的」をすっかり忘れ、
妄想が2時間もアタマの中をかけめぐり、
…やっばり、「合理的」に、ドラえもん募金に電話することにしました。

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