お若いころの、アントニオ・バンデラスは、どの映画を観ても、
「この世のものとは思えない」美しさだった。
9月の初めに、
天気予報で、「この先一週間、猛暑が続きます」と発表され、
一週間たったら、また、
「この先、一週間、猛暑が…」と言ってました。
それでも、
チリの鉱山は、気温は35度で、湿度80%。
33人のおじさんたちのこと思えば、マシだわね。
その後、おじさんたちは、
ヒゲそりも、着替えのTシャツも、iPodまで支給され、
発見されたときよりは、こざっぱりしてきましたが、
あと数カ月間も、
20畳に、ラテン系のおじさん、33人がひしめきあってることを
考えると、
「この先、一週間、猛暑が…」より、気が滅入ってきます。
ウチの6畳で、メタボ系のおじさんが、ひとり、「あぢ~」と言って、
寝がえりうっているのを見るだけで、
気が滅入ってくるのに…。
もし、あの中に、自分がいたら、どうしてるだろう?
と、ふと、考えてしまいました。
どうやったら、暑苦しい、むさくるしい、数か月間、
気を紛らわせることができるか。
…う~ん。
いくら、iPodで音楽聞いてても、飽きるだろうし。
新聞読んだら、よけい、早く脱出したくなるし。
やはり、
「この状態を、撮っておく」
しか、思いつきませんでした。
とりあえず、ちっこいビデオカメラを、手配してもらって、
毎日を記録し、
そのうち、単なる記録だけでは飽きてきて、
「とりあえず、一週間分を、ショートドラマにしてみよっか」と
シナリオ書いたてみたりして、
「とりあえず、みんなでやってみよっか」と、
他の32人に演技してもらったりして、
「とりあえず、ここまで仮編してみよっか」
という話になり、そのうち、
「とりあえず、宣伝用に予告編つくって、CNNで流してもらおっか」と、
あつかましいこと考えだし、
「とりあえず、配給会社決めよっか」
…と、このあたりで、数か月経過し、
いよいよ救出!という、間際になって、
「すいませ~ん、まだ、エンディングが撮れていないんで、
もうちょっとここで…」
うん。数か月間、気を紛らわすには、これしかない。
33人のおじさんたちの中に、元・サッカー選手はいたものの、
元・映像業はいなかったので、映画作るヒトはいませんでしたが、
このおじさんたちを「映画化」する、
チリの映画監督が現れました。
タイトルは、ずばり「33人」だそうです。
33人の役は、「良く似た」俳優さんをキャスティングし、
テントで待機するご家族の様子を、
ドキュメンタリーで撮って、合体させるらしい。
映画の収益は、おじさんたちの、お子さんの教育費して、
寄付されるそうです。
カントク~、
極限の中、驚異的なリーダーシップを発揮して、
みんなを生き延びさせた、
リーダーの、ルイスさんの役は、
ぜひ、ぜひ、アントニオ・バンデラスにやってもらって~。
スペイン人だし、ちょうどいいじゃん。
それぐらいしてあげても、バチはあたらんよ~。
ご家族も、チリの人たちも、みんな喜ぶよ~。
似てないけど。
ルイスさんは、最上列、左から4人目。
バンデラスさまも、こうすれば、鉱山のおじさんに、見えるんじゃない?とりあえず。
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